ロマネーコンチ
開業しているお医者さんはゴールデンウイークか、年末年始しかお休みが取れず、
旅行するのもこの時期しかない、と言うことを聞いている。
ある小さな旅行会社からリクエストがあり、開業医のご夫婦をフランクフルトからウィーンまで、
9日間の旅行をご案内する。
ツアーとしては通常のツアーとほとんど変わらないものであったが、お客様のお泊りになるホテルは、
いずれも最高級ホテルで、私はザルツブルク、ウィーンでは他のホテルを割り当てられたが、
それでもいいホテルを取って頂いた。
スケジュール
1日目:フランクフルト−リューデスハイム泊
2日目:ライン川下り−ハイデルベルク泊
3日目:ハイデルベルク−ローテンブルク泊
4日目:ローテンブルクーノイシュヴァンシュタインーミュンヘン泊
5日目:ミュンヘン−ミュンヘン1日観光−ミュンヘン泊
6日目:ミュンヘン−ザルツブルク泊
7日目:ザルツブルク−ウィーン泊
8日目:ウィーン1日観光−ウィーン泊
9日目:ウィーン−ウィーン空港
7日目の朝、ザルツブルクからウィーンに移動するためにお客様をホテルまでお迎えに上がると、
「レストランにロマネーコンチがあるんで、それを買って行きたい」、とご主人。
「ロマネーコンチですか?きっとすごい高いですよ」、と私。
「いや、私はワインが好きでねー。どうしても欲しいんですよ」。
「主人は本当にワイン好きで、ワインセラーまで持っているんですよ」、と奥様。
「それだったら当然ですね。レストランに聞いてみましょう」。
担当は11時に出勤するということで待たされたが、お客様は結局、1本1万シリング、
約11万円のワインを2本購入された。
日本で買う値段の約半分である。
「どうしてこんなに安いのか?」、と訊ねると、
「ワイナリーと特別契約を結んでいます」、という返事で、お客様は大喜びであった。
もうお飲みになったかしら?